”左官仕上げ”という言葉を聞いたことはありますか?
左官仕上げとは、職人がコテを使って仕上げた塗り壁のこと。
大小さまざまなコテを使い分け、空間に変化を与え、和ませるような表情をつくりだします。
左官仕上げは全て職人の手作業になりますので、
クロスに比べるとコストは高くなりますが、シームレスでやわらかな美しさのある左官仕上げはとても魅力的です。
左官仕上げの塗り壁は、インテリアに奥行きをもたらす
さまざまな左官仕上げの壁をご紹介します。
【左官仕上げ材料1】冴えわたる漆喰
リノベーションで「漆喰と珪藻土をどちらにするか」と迷う方がいますが、
その質感はまったく異なります。
漆喰の原料は石灰です。お城や蔵の外壁に使われることからもわかるように、とても強い素材です。
塗るときは、壁に化粧を施すように丁寧にフラットに、冴え渡るような白さの漆喰をインテリアに取り入れると
リビングから注ぐ光が壁にあたって光沢が生まれ、漆喰のコテむらがはっきりと浮かんでいます。
また、漆喰のメリットとして、
・消臭効果
・シックハウスの原因であるホルムアルデヒドを分解する
・施室温や湿度が一定に保たれる(部屋干しでも臭わず乾く)
・耐久性がある
・防災効果がある(燃えにくい壁材)
お子様やお年寄り、ワンちゃん、ネコちゃんといった抵抗力が低い方は
ホルムアルデヒドに弱いので、場合によっては化学物質過敏症やシックハウス症候群を発症する恐れがあります。
漆喰を塗ることで化学物質過敏症を発症するリスクを少しでも低減し、
家族みんなが安心して暮らせる家づくりにしたいですね。
【左官仕上げ材料2】デザインも機能も抜群の珪藻土
漆喰の原料が石灰なのに対し、漆喰は珪藻の殻が化石化したもの。
たっぷりと塗ることが多く、左官仕上げのバリエーションが豊富で、
リノベーションで室内に取り入れる方も少なくありません。
漆喰と異なり水に弱く汚れやすいことから、主に室内用として使われています。
しかし、塗り壁のなかでも性能が抜群に高いのが珪藻土です。
・調湿性:室内が乾燥すると水分を出し、湿気がこもると水分を吸収します
・結露防止:水分吸収するため壁や窓の結露を防ぎます
・消臭効果:空気に含まれた悪臭を吸い取ります
・デザイン性:校倉(ボーダー調)や藁入りの珪藻土など仕上がりは様々です。