やまだ業務店

外壁の左官仕上げで高級感を得られる「リシン掻き落とし仕上げ」とは

モルタル外壁にはいくつかの左官仕上げの方法がありますが、中でも「リシン掻き落とし仕上げ」は素材の材質を豊かに表現する手法です。

 

経年による変化を楽しむこともでき、掻き落とすところを残せば文字や模様などを自由に作ることもできます。
ここでは左官仕上げのリシン掻き落とし仕上げについて解説します。

 

リシン掻き落とし仕上げとは

リシン掻き落とし仕上げは左官仕上げの「荒らしもの」仕上げの一種で、カラーモルタルを塗りつけて、硬化前に表面をブラシなどで掻き取って素材の質感を豊かに表現したものです。

 

セメントに消石灰と骨材を混ぜて作った壁材を削る分を考慮して厚めに塗り付け、ある程度乾燥させ、タイミングを見計らってワイヤーブラシや掻き落とし器を使って表面を粗面に仕上げます。

 

セメントの色、骨材の色と粒の大きさ、掻き落とし方法などによってさまざまな表情を表現できるため、左官職人のセンスと腕が光る仕上げです。

 

また、掻き落とすところを残せば文字やロゴなどを自由に作ることも可能です。

リシン掻き落とし仕上げの魅力の1つが経年劣化です。

 

外壁は年月が経つと黒ずみなどの汚れで汚い印象を与えてしまいます。

しかし、掻き落とし仕上げは経年により渋みや味が出て、経年による味わいを楽しむことができます。

 

リシン掻き落としは左官職人の個性を出しやすい

一般的に混入した骨材の粒を大きくすればざっくりとした風合いになり、小さいものを配合すればしっとりとした表情になります。

 

また、掻き取りの量により風合いに微妙な変化を付けることができます。

掻き落とす道具もさまざまで、荒々しく仕上げたい場合は乾山、繊細に仕上げたければ繊細なブラシや櫛を使います。

 

このように、掻き落とし仕上げはさまざまな表情を出すことが出来る為、左官職人の個性を出しやすく、同時に施主様の好みに合わせて表情を微妙に変えることも可能です。

 

こだわりの外壁にするなら掻き落としがおすすめ

掻き落とし仕上げは古くからセメントや消石灰、寒水石などを用いて行われてきた左官伝統工法です。

最近では左官職人さんが独自の手法を編み出し、これまでとはイメージの異なる、モダンでデザイン性に優れた掻き落とし仕上げを多く行っています。

 

こだわりの外壁にしたいなら左官職人による掻き落とし仕上げを取り入れるのがおすすめです。
お好みのテイストを左官職人に伝えていただき、世界で1つだけの外壁にしてみてはいかがでしょうか。