左官にはいくつか技法があり、その中の1つが研ぎ出しです。
表面の美しさが特徴で、左官の技術により仕上がりが左右されます。
昔に比べると需要は減少しましたが、
最近デザイン性の高さで注目されるようになりました。
▶︎滑らかで美しい仕上がり
研ぎ出しは石や顔料を混ぜ合わせて施工し、表面を磨きあげ滑らかに仕上げる技術です。
古くからある左官の技法で、床や洗面所、手すりなど幅広い現場で用いられてきました。
公園にある表面がツルツルの石の滑り台は、研ぎ出しであることが多いです。
誰でも1度は目にしたことがあるでしょう。
そんな研ぎ出し技法も時代と共に少なくなりましたが、
カラーバリエーションが多く仕上がりが美しいことから再注目されています。
▶︎クラックがおこりにくい
研ぎ出し技法のメリットは、建物などでありがちなクラックがおこりにくいことです。
この特徴は、石と石の隙間がしっかり伏せられていることにあります。
そのため施工の際に石と石の隙間ができないようにしっかりと伏せることがポイントです。
うまくおこなわれていないと、気泡がおこり耐久性に影響する場合があります。
また、仕上がりの磨きあげも左官の技術に大きく関わり、
粗くから細かいものへ丁寧に磨くことで表面が滑らに仕上がっていきます。
昔は施工の段階で細かい粉末が舞うのがデメリットとされていましたが、
最近は使用される機器にカバーが付いているため空中に舞いにくくなりました。
人への影響も少なくなり、汚れにくくなったことで作業の効率も格段に向上しています。
▶︎研ぎ出しの魅力
左官の技が光る研ぎ出しは手間がかかる分施工費用も高めになりますが、
ほかの資材に比べると耐久性が高いという利点があります。
ヒビや亀裂が入りにくいためにメンテナンスの回数が減少され、
リフォームの頻度が少なくなるのがポイントです。
小まめにメンテナンスやリフォームをしなければならないのがめんどうという人に適しています。
また、人の手でおこなわれるという個性も魅力の1つです。
仕上がり1つ1つに左官の温もりが感じられるのも醍醐味と言えるでしょう。
研ぎ出しは昔からおこなわれている左官の技法の1つで、
床や洗面所、手すりや滑り台などさまざまな場所で用いられています。
時代と共に需要が少なくなりましたが、
バリエーション豊富なカラーやデザイン性の高さから最近再び注目されるようになりました。
耐久性が高くメンテナンスが楽、職人の温もりを感じられるなどさまざまなメリットがあります。