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どんな特徴がある?塗り壁に用いられる漆喰と珪藻土の違い

建築分野でもエコロジー意識が高まる中、

人にやさしい自然素材として伝統的な塗り壁が再評価されています。

塗り壁でよく用いられる代表的な素材に漆喰と珪藻土があります。

どちらも伝統的かつナチュラルな自然派素材として人気ですが

漆喰と珪藻土にはそれぞれどんな特徴、どのような違いがあるのでしょうか。

今回は、漆喰と珪藻土それぞれの特徴と違いをご紹介します。

 

漆喰と珪藻土は何が違うのか

そもそも漆喰と珪藻土は何が違うのでしょうか。

漆喰と珪藻土の違いは原料の違いです。

漆喰は石灰石を主原料とする鉱物原料資材であるのに対し、

珪藻土は珪藻と言う藻の一種を主原料にする植物由来の資材です。

見た目はよく似ていますが、原料は全く異なります。

資材として販売されているものは主原料以外にもいろいろな材料が混合されていますが

漆喰は石灰石の、珪藻土には植物由来の特徴がはっきりと表れており

性質も大きな違いが見られます。

 

漆喰の特徴

石灰石を主原料とする漆喰は強度や耐久性に優れるのが特徴です。

水にも強く外壁に使用しても変質することなく長持ちします。

優れた耐火性も特徴のひとつで、

伝統的な蔵の多くが漆喰で仕上げられているのは火事の被害を防ぐためです。

 

珪藻土の特徴

植物由来の主原料で作られる珪藻土は高い吸湿性を発揮します。

空気中の水分を吸収するので

湿気の多い時期でも自動的に湿度を調節し快適な状態を維持します。

ざっくりとしたナチュラルな仕上がりは珪藻土ならではの温もりあふれる美しさです。

 

塗り壁仕上げには高い技術が必要

漆喰と珪藻土は塗り壁づくりを専門とする左官が取り扱います。

漆喰をキレイに塗るのは非常に高い技術が要求される職人仕事で、

素人がDIYで左官に挑戦しても上手くいきません。

厚みがバラバラだったりムラやコテ跡が残ったりと見た目が悪くなるだけでなく

しっかり定着せず強度に不安が残ることもよくあります。

珪藻土の塗り壁施工も同じく高度な技術が要求されます。

珪藻土は漆喰よりもかためでノビが悪く

きれい塗り壁を仕上げるのは一流の職人でも手こずります。

漆喰に比べて定着も悪いことから

手早く仕上げないと塗ったそばからポロポロと剥がれ落ちてしまうので

素人にはオススメできない上級者向けの素材です。

 

外壁なら漆喰、内壁なら珪藻土

漆喰と珪藻土の特徴を比較して言えるのは漆喰は外壁向き、珪藻土は内壁向きの素材です。

耐久性に優れ冷水に強い漆喰は環境の厳し外壁にピッタリの素材です。

建物を劣化から守るだけでなく白く輝く美しい見た目も外壁としてふさわしいことが特徴です。

吸湿性が高く水に弱い珪藻土は雨がかかる外壁には不向きです。

環境の安定した内装用として使うことで珪藻土の良さが最大限に引き出されます。

カビの原因となる湿気を吸収しニオイも防ぐので健康維持にも効果的です。

ナチュラルで温かみを感じられ、ほっと心を落ち着かせる素材感も内装向きです。

 

まとめ

漆喰と珪藻土は似て非なる素材です。

住宅に採用するならそれぞれの特徴を理解してふさわしい素材を使い分けましょう。