塗壁
塗壁 調湿性や断熱性などに優れ、素材感も魅力
伝統的な左官塗工法である塗壁の種類は、一般的に仕上げ(上塗り)に塗るものによって分けられます。
漆喰(しっくい)を塗ったものが「漆喰壁」、土で仕上げたものが「土壁」になります。
これまでも述べてきましたが、
塗り壁にはさまざまな素材や仕上げがありますが、いずれも、日本の気候・風土にも適応しており、
調湿性・断熱性・防火性・防音性などに優れているのが特徴です。。
クロスと異なり仕上がりに継ぎ目が無いこと、刷毛、コテやローラーなどで
さまざまな表情を生み出すことができるのもメリットでしょう。
コテ仕上げなどによって、さまざまな表情が生まれるのも魅力。
■漆喰(しっくい)壁
漆喰壁は、消石灰に砂と糊などを混ぜて土壁の上に塗るもので、滑らかな表面の日本独自の塗壁仕上げ。
耐久性、調湿性、断熱性、防火性などに優れています。色は白が基本ですが、色土や顔料を加えたタイプも。
通常の塗装仕上げのように施工できるタイプ、漆喰を用いたクロスなど施工性を高めたものもみられます。
■珪藻土(けいそうど)
海や湖などに生息していた単細胞の植物プランクトンの死骸が堆積して出来た土層から採取されるもの。
多孔質である(多くの小さな穴を持つ)ことから、吸湿性、吸放質性、保温性、断熱性に優れる素材です。
地球環境に配慮したものとして人気の自然素材のひとつとなっており、
仕上げパターンや色柄、施工性を高めたタイプなどさまざまな商品がみられます。
石膏ボードに直接塗り付けられるもの、クロスの上に塗ることができるリフォーム向けの商品、
炭や繊維など他の素材を組み合わせたメーカー独自の商品もあります。
■プラスター
鉱物質の粉末と水を混ぜたもの。純白の仕上がりが特徴です。
石膏を主成分にした石膏プラスター、作業性のよいドロマイトプラスターなどがあります。
西洋漆喰とも呼ばれる仕上げです。
■土もの・土壁
いわゆる土もの、土壁と呼ばれるものは、数奇屋建築や茶室などにみられます。
「京壁」とも言われ、上塗りの土によって、「聚楽壁」「大津壁」などの種類があります。
その他、パルプや紙繊維、化学繊維などをのりで混ぜて水で練る繊維壁、
なめらかな素材感が特徴の砂壁、調湿機能を持つ火山灰を主成分にしたものなどもみられます。
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