吸水性に優れた珪藻土の手入れの仕方
自然な風合いが優しさを醸し出すため、
住宅の壁材としてよく見られるようになった天然素材に「珪藻土」があります。
珪藻土は太古の「藻(そう)」が化石となった鉱物のことです。
耐火性や吸水性、消臭性などの性質を持つため、
壁の他キッチンやバスなどのマットとして使われています。
珪藻土に付いた「埃」の手入れ
壁紙(クロス)で貼った壁と同じように、珪藻土でできた壁にも埃が付着します。
特に、珪藻土の表面にうろこや扇の模様などが施されていると、
凸凹した部分に埃がたまってしまいます。
珪藻土に付いた埃を取るには、毛先の柔らかい「ホウキ」や「ハタキ」できれいに払います。
ただ、この時にホウキやハタキで壁をこするようにすると、
珪藻土の表面の粒子が剥がれ落ちてしまうので、そっとさするようにします。
珪藻土に付いた「汚れ」の手入れ
珪藻土に手垢がこびり付いたり、キッチンでは水垢が溜まったり、
食べ物のシミが付いたりして汚れることがあります。
このような汚れには「消しゴム」が最適です。
目の粗い砂消しゴムではなく、普通の消しゴムでやさしくなでるようにこすると、
軽い汚れ程度ならきれいに落ちます。
ただ、消しゴムでは落ちないようなこびり付いた汚れは、「メラミンスポンジ」を使います。
メラミンスポンジに水を浸し、よく絞ってから汚れた箇所を軽くたたくようにします。
この時にやってはいけないのが、珪藻土が剥がれるほどの力でゴシゴシと強くこすることです。
なお、広い範囲にわたって汚れが目立つからといって、雑巾がけをしてはいけません。
珪藻土は水分を吸収しやすいという性質があるため、
水拭きをすることによって余計にシミができるようになります。
珪藻土に付いた「傷」の手入れ
珪藻土の壁に物をぶつけたり、家具でこすったりしてできた「傷」は、「ヤスリ」で修繕します。
金属のヤスリではなく、目の細かい紙ヤスリを使って傷の部分をやさしく擦ります。
すると、珪藻土の表面が滑らかになり、傷が分からなくなります。
ただし、あまり紙ヤスリをかけ過ぎると、そこだけがツルツルして自然な風合いが無くなるため、
違和感を覚えるようになります。
ちなみに、汚れなどによって吸水力が落ちた珪藻土のバスマットは、
同じように紙ヤスリできれいに磨くと、新品のように吸水力が復元します。
汚れた部分を中心に、バスマット全体の表面を均一に磨きます。
なお、紙ヤスリをかけると細かい粉が出てくるため、バスマットの下に新聞紙などを敷いておきます。
珪藻土を手入れする際は、珪藻土の粉を吸い込まないようにマスクを付けて行うように心がけます。
まとめ
珪藻土の壁は汚れが目立つからといって安易に濡れ雑巾で水拭きをしないようにします。
珪藻土は水分を吸収しやすいため、
水分と一緒に表面に付いた汚れまでしみ込んでしまい、汚いシミができます。
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