土壁が剥がれてしまった時のリフォーム
現在主流となっているクロス張りの壁に比べて、
土壁はその材質や経年劣化の程度などによって、
どうしても土が剥がれ落ちてしまうなどの損傷が生じてしまいやすいです。
こうした場合に土壁をリフォームするにはどんな方法があるのでしょうか?
土壁のリフォームではその材質やリフォーム箇所の範囲の大きさ、またデザインや機能性、
予算や工期の長さなど考えなければならない点が多く、
どういった点を優先するかによって最適なリフォーム方法が変わってきます。
ここでは土壁のリフォームに関する基本的な情報を紹介し、
少しでもリフォームの参考に役立てていただければと思います!
▶︎劣化した土壁を直したい!リフォームの方法3つ
・土壁を塗り直す方法
土壁に用いられている材料は大きく分けて3つの種類があり、
それぞれどのような素材なのか解説していきます。
1つ目は漆喰です。
漆喰は石灰岩を焼いて作られる材料で、江戸時代以前から日本家屋に用いられている材料です。
表面がつるつるとしていて加工がしやすいので、築100年クラスの古民家はもとより、
和風の内装デザインを好む家庭や、飲食店などの店舗でも最近人気の壁材料として使用されます。
2つ目は珪藻土による土壁です。
珪藻土は植物性プランクトンなどが堆積した地層の土を使った壁の材料のことで、
通気性や調質性能が高いことから20年前くらいから建築材として広く使われるようになりました。
表面がツブツブとした質感で仕上がるので、
いかにも土で出来ているといった印象の壁に仕上がることで人気となっています。
3つ目はそれ以外の土を利用した土壁です。
各地方には地元の気候と風土に合った地元産の土があり、
赤土や黒土などと呼ばれて古くから使われている材料です。
こうした土は古民家やお寺、土蔵などで使用されているケースが多く、
壁塗りの技術も地方特有の方法によって培われていることが多いです。
大まかに分けてこういった3つの系統の材料を使って土壁は作られています。
こうした土壁は経年によって傷んでくると、表面の土やほこりなどがぽろぽろと落ちて、
場合によっては崩れてしまうこともあります。
補修工事では、最初に損傷部分の深さや範囲を調べ、損傷部分に下地となる土を塗りこんでいく作業から始まります。
そして下地を1週間程度乾かした後、新しく塗る部分と塗らない部分の境目をマスキングテープなどで印をつけていき、
新しく塗っていく箇所に薄く新しい土壁を何度も塗り重ねていくのです。
この作業では塗りと乾燥の工程を何度も繰り返す必要があるので、
土壁の材料や損傷の程度によっては数週間、あるいは数ヵ月という期間がかかることがあります。
このような手間をかけることで土壁の本来持っていた質感や仕上がりそのままに土壁を復活させることができるので、
特殊な工程や土壁素材などが使われている古民家や年数の立った土壁の補修では、
スタンダードとなっている方法と言えるでしょう。
次回は本格的な補修工事をする方法以外にも、メジャーな補修リフォームについてもご紹介していきます。
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